尿もれに敗北感…原因は骨盤底筋のゆるみ。家族に隠れて一人動画でコソトレ中 /更年期ジャーニー(5)

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夫、息子、娘の家族4人で暮らす、更年期世代の働きママ・メノ子が、仕事に育児に追われる日々の中で体験した数々の「更年期な出来事」を連載でご紹介。メノ子が更年期とうまく付き合い、自分らしい日常を取り戻す日はいつ訪れる!?
こんにちは、メノ子です。
突然ですが、みなさんは「尿もれ」と聞いてどんなイメージが浮かびますか?
「テレビで尿もれパッドのCMは見たことあるけど、お年寄り向けでしょ?」という方がほとんどかもしれません。
でも、実は尿もれは更年期症状の一つ。しかも家族や友人には話しにくい、恥ずかしい症状ナンバーワンといっても過言ではありません。
大きな声では言えませんが、実は私も経験者。それまでは私も尿もれ=お年寄りと思い込んでいたので、40代の自分に起こるなんてショックでショックで…。
ただ、あるとき改善法があることに気づき、それ以来ずっと習慣のように続けています。その方法を含めて、今回は私の「尿もれエピソード」をご紹介します。
大笑いしたらジワッ、くしゃみをしたらジワッ。まさか自分がなるなんて!
あれは家族でバラエティ番組を見ていたときのこと。芸人さんのネタで大笑いして、グッとお腹に力が入った瞬間、初めてあの感覚がありました。
…ジワッ。
えっ? 今のはまさか尿もれ?!
すぐに立ってトイレに行くと、やっぱり下着にシミが!
部屋着にまでは染みていなかったけれど、初めてのことに激しく動揺しました。
次に起きたのは友だちとランチ中。おしゃべりしている途中でくしゃみをしたとたん、例の「ジワッ」が来たんです。
やばい! 今日はベージュのスカートだ! 染みたら絶対バレる!!
と焦った私は、会話の途中で突然立ち上がり「ちょっとゴメン、すぐ戻る!」とトイレに駆け込みました。
そのときもガードルのおかげでギリセーフでしたが、挙動不審の私に友だちも「大丈夫? 具合悪いの?」と心配そう。でも言えない。「実は尿もれで…」なんて、口が裂けても言えない!!
家族にも友だちにも話せないまま、半年以上が過ぎていきました。
結局頼ったのは生理用ナプキン。でもムレるし不快!
尿もれが起こるのは毎日ではなく時々だったのですが、困るのは予測できないこと。何かのはずみでジワッと来る、あの感覚を自分で防げないことに落ち込みました。
しかも私はまだ40代。尿もれパッドという商品があることは知っていても、高齢者向けのイメージが強くて手が出せませんでした。
本当はそんな思い込みをなくして、困ったら頼るべきだったのかも。そのための商品なのだから、年齢なんて関係ないと今は思います。でも、当時はそれを使ったら「老い」を認めてしまうみたいで…。
そこでまずはパンティライナーを使いましたが、吸収しきれずにジーンズに染みてしまったことが。一口に「尿もれ」と言っても、一回に出る量にはけっこう差があるんです。
それ以来、怖くて生理用ナプキンをつけて外出するように。でも、生理でもない日にナプキンをつけるのはやっぱり不快。
常に起こるわけでもないのに、どうしてこんなイヤな思いをしなきゃならないの!? と、出かけるのが憂うつになっていきました。
このまま回数が増えていくのも怖いし、自分で何とかできないのかな。そう思った私は、根本的な対処法を探すことにしました。
尿もれの原因は骨盤底筋のゆるみ。そこを鍛えれば改善するかも!
尿もれについてネットや本で調べまくった結果、原因は「骨盤底筋のゆるみ」ということがわかりました。
骨盤底筋は、ぼうこうや尿道、子宮などを支えている筋肉。これが妊娠や出産、加齢、閉経による女性ホルモンの低下などによってゆるんでくると、尿もれの原因になるのだそう。
女性ホルモンの低下で起こるなら、更年期世代なら誰にでも起こりうるということ。これを知って何となくホッとしました。
さらに調べてみると、この筋肉を鍛えるトレーニングを発見。尿道や肛門をギュッと閉める・ゆるめるを繰り返すもので、寝ながらできるズボラ系エクササイズです。さっそく毎晩ベッドで動画を見ながらコソ練を始めました。
私くらいの年齢なら、尿もれは特別な症状じゃないし、鍛えれば改善もできる。“尿もれな自分”を受け入れたら、トレーニングに前向きに取り組めるようになりました。
スタートして3ヶ月、なんだか姿勢や歩き方が変化してきたような…それまではいつも下腹部をダラっと楽にしていましたが、骨盤底筋に自然と意識が行くようになったんです。
そういえば、最近はあの「ジワッ」も起きていません。老後のことを考えても、これは続けたほうがいい! そう思って毎晩トレーニングを継続しています。

【骨盤底筋トレーニングの意識・実態調査】改善したいのは「膣まわりのトラブル」! でも「やり方・効果が分かりにくい」…継続のカギは●●化
後日談ですが、先日同い年の友だちと久しぶりに集まったとき、いつも自虐ネタで笑わせてくれるSちゃんが「いや~最近尿もれがひどくてさぁ、もうおばあちゃんだよ!」とぶっちゃけてくれたんです。
するとほかの数人も「私も経験ある!」「びっくりするよね~」と賛同。なーんだ、みんなも言わないだけで経験してたんだ。「私だけ!?」と落ち込む必要なかったんだ。
みなさんの中にも、尿もれで悩んでいる人がいたら、実は身近なところに理解者がいるかもしれませんよ。
皆さんにも、こんな体験ありませんか? その時は更年期だとわからずに、いろいろ悩んだりするものです。ぜひ、あなたのエピソードも教えてくださいね。
次回は、「冬なのに私だけ滝汗…」ホットフラッシュの悩みについてお話します。(2023年1月12日(木)更新予定)
イラスト/柿ノ種
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